Rie a.k.a. Suzaku本人による「Kingdom of the Sun」楽曲解説

Rie a.k.a. Suzakuは、CDの4作品目にして、初めてのインストゥルメンタル・アルバムを制作しました。様々なエッセンスを持った楽曲を書き、客演のベテラン・アーティストのプレイに、感激しながらも、限られた時間の中でも、完成度の高いミックス作業を模索し、約8ヶ月に及ぶ制作時間を経て、今回発売することができました。
プロモーション映像及び、ジャケット撮影では、初めての海外ロケで、4月22日から4日間、サイパンにて無事に収録して来ました。今回は、ビジュアルインパクトのある、CDジャケットを制作する事ができ、本人も満足できるアートワークとなりました。
Rie本人の最近のブログで、楽曲に関する解説を、1曲ずつ発表しておりましたので、今回はその内容を、ここにまとめさせていただきました。

ポッピンレコード プロデューサー 村上克文

 

 

 

1. Black Hole
一曲目『Black Hole』ってこれまた厳ついタイトルの曲ですが(笑)、これはこのCMの頭でも流れている曲です♪リエゾー的イメージのブラックホール(笑)
私の中では何ていうか、ブラックホールの中にはもう1つ別世界の宇宙が広がっているような、異次元の世界が広がっているような、そんなイメージがあって、そういう不思議な世界、そして全てを飲み込む巨大な渦、無限に広がる宇宙空間を音で表現してみました♪
今回のアルバムって宇宙とか地球とか自然なんかがテーマになっている曲が多くて、何だか大それた挑戦をしたなぁと(笑)それもこれも社長の策略か(笑)!?なんちゃって(笑)でも、『こんなタイトルの曲作ってよー♪』って社長に出されたお題を自分なりにイメージして作曲遊びしていく中で、自分でも知らなかった新たな自分の音楽の世界に沢山出会えたのは事実です☆

 

2. Stardust
この曲は元々2012年7/7の七夕ライブでデモ音源CD-Rをワンコーラスだけ特典にしたのですが、全編作り終えた時には5分30秒近い曲になっておりました(笑)頭からかなりテンション上がる曲だと思います♪Rie節全開!個人的にキーボードソロもお気に入り☆E-bowもさりげなく使ってみてます(笑)
ベースは日野JINO賢二さんが弾いて下さって、これがヤバいなんてもんじゃない仕上がりになってます(笑)!ベースソロなんて凄まじ過ぎて思わず笑っちゃうほど凄い(笑)
即興で何パターンも違うものを弾いて下さり、『好きなの選んでねー♪』って(笑)
しまいにはベースとユニゾンで歌い出しちゃいましたから(笑)しかし、その弾くどれもがセンス良すぎて、これが超一流ってことなんだな!!って身にしみてわかりました!
ただ上手い人って世の中に数え切れないほどいるけど、抜群のセンスも合わせ持っている人って限られてくる。超絶上手いんだけど、どれもしっかり音楽的なんです!しかもその人の色っていうのをしっかり持っていて、それに加えグルーヴも独特!自分の曲が、JINOさんのアイデアによって更にまた上の次元に引き上げられた感じです!
こうして今回凄いミュージシャンの方々と一緒に作品を作れた事で色々勉強になり、私自身とても成長出来た気がします。
こういう機会をあたえてもらって、私は本当にラッキーだと思います。周りで支えて下さる方々には感謝してもしきれないです!本当にありがとうございます!

 

3. Cyber Moon
Cyber Moonは中田ヤスタカのCapsuleに影響を受けて作りました。
最初シンセで遊んでたら『このシンセ音中田ヤスタカっぽいなぁ!』みたいな(笑)そこからアイデアを膨らませて作っていくうちに自然と曲になりました(笑)
ギターソロは色々試してみてます!スティーヴ・ヴァイやアンディ・ティモンズ、ジョン・ペトルーシみたいな雰囲気をイメージして弾いてみました☆
一緒に踊りたくなるような1曲です!

 

4. 風神雷神
Rie a.k.a. Suzaku、4枚目のアルバムにして初の日本語タイトル曲!その名も『風神雷神』!キタこれ!タイトルだけで強そうだ(笑)ボスキャラみたいな感じ(笑)この曲でぶっ飛ぶ方も多いんじゃないかなぁと勝手に予想(笑)
社長からこのお題出された時、正直仏像とFF8の風神&雷神しか思い浮かばなかったです(笑)製作時間的に多分この曲がアルバム中一番時間かかったと思います。この曲作る直前にDTM環境を一新したり、新たなソフトシンセを導入したりで、製作には3週間くらいかかったかと。
7分30秒を超える大曲でございます!これは完全に私のプログレ好きな部分が全開になった曲(笑)二部構成になっていて、色々な世界観がめまぐるしく押し寄せてくる感じ☆
そして、いつかやってみたいなぁと思っていたギターとキーボードのツインソロ!こちらも堪能出来ますよぉ。
作りながら思ったのは1人ドリームシアター(笑)ペトルーシ役もジョーダン役も私(笑)
この曲製作中に、姉が『あんたの部屋からドリームシアターみたいなの聞こえてきたけど、あれってドリームシアターの新曲??』って言われた事がある(笑)違うよーん。リエゾーの曲だよーん!
そして、この曲のベースはIKUOさんが弾いて下さってます!音の存在感半端ないです!さすがです!ベースソロがまたヤバ過ぎるのです。超高速スラップベースソロ!もうね、何か速すぎて何弾いてるかわからないくらい(笑)思わず笑っちゃうくらい凄いです!スライドの仕方とか、1つ1つのベースラインのうねり方とか動かし方もやっぱりIKUOさんらしくて、どれも素晴らしくセンスが良いです!
IKUOさんは歌モノのバックなんかでも大忙しな方ですが、歌を、そして曲を生かすベースを弾く人だなぁっていつも聴くたびに思います☆今回こうして忙しい中参加して頂けた事を心から感謝しております!

 

5. Starry tales
この曲はアニソン風です(笑)Supercellなイメージというか(笑)
ある日、朝目が覚めたと同時にこのサビのメロディーが降ってきたんです!キタこれ!!って一瞬で思って、そこから曲を作り始めましたo
Supercell聴いてて思うのが、ピアノアレンジがとにかくオシャレだなぁって事!だからデモの段階からピアノフレーズは結構作り込みながら作っていきました☆それもあってこの曲は最終的には生のピアノサウンドが欲しいと感じていたため、Mrパーフェクト矢吹卓さんにピアノをお願いしました♪イメージ通りの素晴らしいピアノをサラッと弾いて下さいました!
そしてベースは瀧田イサムさんに弾いて頂きました☆
瀧田さんはGRANRODEOでも凄く歌を生かすベースを弾いているので、この曲弾いてもらいたいなぁって思い♪やはりさすがは瀧田さん!曲を生かすセンス良い、それでいて存在感のあるベースを弾いて下さいました☆実は瀧田さんは専門学校時代の恩師でもあり、先生にこうして参加して頂けた事だけでも私にとっては本当に光栄なことなんです!先生にはプレミアムコースというところで、内容的には主にバンド形式の授業でアンサンブルを習ってました。チックコリアとかマイケル.シェンカーとかジェフ・ベックなんかをやったのをよく覚えてますo

 

6. Heaven
原曲は1stアルバム『Messiah』に収録されていますが、今回はアレンジをガラッと変えてアコギverにリメイクして収録しました。イメージ的には菅野よう子風アレンジ。
幻想的なシンセアレンジにして、コード進行も構成もガッツリ変えてみました♪メロディーが同じでもコードを変えるだけでガラッと雰囲気が変わるし、そのコードの選択肢というのは無数にあるとも言えます♪私そういうコード遊びが好きなんですよぉ。
メロディーっていうのがやはり一番先に耳に入ってくる要素でありとても重要な部分ですが、それと同じくらいコード進行っていうのは曲を構成する上でとても重要で、それによってメロディー自体大きく左右されてくるんです。メロディーがキャッチーで一般的に売れ線と言われる曲というのは、聴いてると大抵コード進行も王道でキャッチーな進行が多い。同じメロディーでもコードの付け方によってメジャーな雰囲気にもマイナーな雰囲気にも自在に操る事が可能です。
私はオンコードの響きも好きだから、よく使ってます☆

 

7. Across the Sky
CMでもちょっと聴けますが、メッチャ爽やかな曲でしょ(笑)?この曲、フュージョン意識して作ったんじゃないかって思われがちですが、実は違うんです(笑)
とあるテクノ系女性ボーカルにハマって、その人の曲に凄くカッコ良く自然に転調する曲があったんです!あと大好きな菅野よう子もかなり転調が神がかってる!そういった転調の原理を研究して、自分なりに曲にしてみたのがこの『Across the Sky』なんですoとても自然に、流れるように転調出来たんじゃないかなぁと満足☆曲的にも凄く良いものになりました♪
そしてベースはナルチョさんが弾いて下さいました☆この曲ではベースソロも聴けて、ナルチョさんサウンド全開って感じ♪メチャクチャ気持ち良いです!ギター弾きながら思わずベース気持ち良すぎてにやけちゃう(笑)♪
ライブでナルチョさんとこの曲演奏するの楽しみ過ぎる。

 

8. Endless Purification
この原曲はもう聴いてる方も結構いらっしゃるかと思います。
前回だったか前々回だったか、アルバムのHMV Onlineでの予約特典CD-Rに収録した曲です。ただ、この曲自体の元が出来たのは実はもっと前で、多分6年位前(笑)
元々ツインボーカル用の曲を意識して作ったもので、勿論こんな長いギターソロなんか入ってなくてだいぶアレンジしまくったけども(笑)
HMV Onlineでの特典段階ではドラムもベースも打ち込みで、また、前のソフトで作ってたのもあり、今回はシンセもだいぶ差し替えて、もちろんドラムもベースも生で入れました。
やっぱり頭から破壊力が違う(笑)急にガトリングガンが撃ち込まれたような、そんな破壊サウンドなので皆さん心の準備をしてから聴いて下さいまし(笑)アルバム中この曲と風神雷神が一番ダークかなぁと!7弦ギター使ってるし(笑)そしてギターソロが長くて速い(笑)どんだけ長く速弾き出来るかなぁって感じ(笑)
ベースは瀧田イサムさんが弾いて下さいました☆元々歌モノ用に書いた曲っていうのもあり、きっとこれは瀧田さんが合いそうって思いお願いしたところ、素晴らしいベースを弾いて下さいました♪皆様お楽しみに☆

 

9. Kingdom of the Sun
この曲はもうライブでも何度もやっている曲なので、知っている方も多いと思います。
春畑さんからの影響かなり出てるかも(笑)個人的に大好きな曲☆
ギターの細かい表現を春畑さん聴いたり実際ライブ見て学びました!スライドの仕方だったり速さだったり、アームの使い方だったり、本当にギターが歌ってるんですょ!
そういうところを自分なりに挑戦してみた曲でもあります。
ギターソロは結構派手にしてみましたが(笑)♪自分イジメで結構面倒な運指とか使ってて、作った当時はライブで本当に出来るんだろうかと思ったりもしたけれど(笑)、毎日練習すれば案外何とかなるものです(笑)
そしてベースはナルチョさん!曲速いー!って言ってた(笑)でもどんな曲でもナルチョさんが弾くとやっぱりナルチョさん節になるのがやっぱり凄いです!!
タイトルは社長が名付け親(笑)☆大それたタイトルですよね(笑)太陽王国。でもまさにそのタイトルに相応しいジャケットとPVになったと思います!

 

10. Snow fairly
これはアルバム中一番異色な曲です(笑)かなり実験的に作ったもので、今まできっとこういうタイプのギターインストは世の中になかったと思います!
だからこそ全てが未知で、作るために結構研究もしたし、試行錯誤も繰り返しました。
これを作るにあたっては中田ヤスタカやKz、CTS、Zedd辺りを毎日毎日聴きまくって、この曲作ってた時期は殆どテクノポップサウンドしか聴いてなかったかも(笑)マジ耳がイカレポンチになりそうだった(笑)Perfumeの『スパイス』とか、打ち込み聴いてるとマジカッコイイ!中田ヤスタカやっぱ天才って思う!!
結局なんだかんだ60トラック位使ったかも(笑)PC変えてなかったらまずバグりまくって作れなかっただろうなぁって曲(笑)結構容量食うシンセばっか使ってて、前のPCだと4トラックくらいそのシンセ使うだけでもう容量オーバーになってエラー出てたのです(笑)
もうそれが嫌で嫌で(苦笑)容量気にしながらの音楽製作が苦痛で仕方なかったので、今回のアルバム製作中にPCごと買い替えたんです。windows XPから7にしたことでメモリ増設16Gに出来たので、今は好きなだけ頭にイメージしたシンセをトラック数気にせず入れられるのが幸せ(笑)♪SONAR X2トラック無制限だし(笑)
まぁやはりこれだけ重いシンセを沢山使うと、データを開くのにやたら時間がかかったりはしますが、それは致し方なし(笑)そして曲的には雪をイメージして可愛い世界を音で作ってみました♪今年結構雪降ったから、なんかせっかくだし雪の曲書きたいなぁってふと思って(笑)キラキラしてて踊りたくなる曲(笑)♪
無機質な音に案外エレキギターのサウンドってマッチするんだなぁと☆かなり実験的だったため、作ってみて合わなかったらアルバムに入れないって前提で製作をしていったら、思いのほか自然で良い仕上がりになったのでアルバムに収録しました。
聴いた人はきっと今までの私からは全く想像出来ない音過ぎて、賛否両論分かれるかもっていうのは覚悟の上で入れました!無難なものを一生作り続けて安全に行くより、私はちょっと冒険したいタイプ(笑)もちろん私らしさは残しつつ!でもそうやって挑戦する人間がいないと、きっと新たなジャンルの音楽って世の中に生まれてこないと思う。先人たちが築き上げてきた音楽をしっかり理解し受け継ぎながら、更にそれを自分なりに発展させていきたい。

 

11. Blue Planet
アルバム中一番最後に作った曲であります♪社長が今回のアルバムタイトルを最初Planetにしたかったみたいで、ただ2nd『Mother earth』とちょっと似た感じになっちゃうので私が反対しましてね(笑)その代わり、曲でそういう曲作るよ!という話になり挑戦した曲です。
タイトルからしてスケールがとてもでかいので、その壮大なスケール感をしっかり表現出来るかが勝負であり、これは結構難産な曲でした。でも、これがアルバム中一番スルメな曲かも!聴けば聴くほど味わい深くなりその世界に引き込まれていく感じ。作った張本人である私自身がそうでして(笑)、聴けば聴くほど好きになる曲でとてもお気に入り♪
ピアノソロのフレーズとかも自信作(笑)私に今までなかった世界観!超オシャレなのが出来ました♪ギターは恭司さんからの影響とかだいぶ出てるかなと!アームを多用してみました☆E-bowも入ってるし(笑)♪テクニカルなギターというよりは、ギターを歌わせ泣かせる事に全神経を集中させました!
これも風神雷神に次ぐプログレな曲です☆ベースはIKUOさんが弾いて下さいました。こちらはIKUOさんの指の速弾きが聴けます♪結構バックで美味しい事を沢山やって下さっていて、これがまたセンス抜群なんです!

 

12. Milky Way
この曲は去年7/7の七夕ライブ特典CD-RでStardustのオマケで収録した曲です。
あのCDのバージョンは私がピアノを弾きました。社長からMilky Wayってお題が出ていたので、それをイメージして即興で適当に弾きながらそれをそのまま録音しました。
私結構ピアノ弾きながら作曲することも多くて、その点はエレクトーンを長年やっていて良かったなぁって(笑)
親には何で最初からギターやらせてくれなかったのさぁ!?って言った事もあったけど(笑)まぁ結果的にはエレクトーンをやっていたお陰で、その時学んだ知識は今かなり役立っております☆そして今回アルバム収録にあたっては、ピアノを矢吹卓さんに弾いて頂きました♪これはマジ矢吹さんのピアノになって名曲に変わった!レコーディング中聴いてて素晴らしくてゾクゾクしちゃいました!そして、今回はオーケストレーション的な所にも結構気を使って細かくアレンジしました♪
ポップスのバラードとかよく聴くとオーケストラのアレンジが本当に素晴らしくて、それらを結構聴きこんだり本を読んだりしてからこのシンセアレンジに着手しました!壮大な仕上がりになりました♪
Milky Wayのみナイロン弦ギターも使っていて、指弾きもしてます。指弾きなんてかなり久しぶりです(笑)昔クラシックギターやってる時は指弾きばかりやっていたからピックになかなか慣れず、何でピックなんてものを使うんだ!?って思ってたくらい(笑)今は全く間逆です(笑)

 

 

 

 
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